医院名 |
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岩本医院 |
院長 |
岩本 康人 |
住所 |
〒306-0515 茨城県坂東市沓掛850 |
診療科目 |
内科・外科・循環器内科・消化器内科・小児科・呼吸内科 |
電話番号 |
0297-44-2033 |
当院では西洋医療以外に漢方薬を使った診療も取り入れています。医師になってから西洋医学だけでは良くならない患者さんがたくさんいると感じていました。今までは対処できなかった患者さんに漢方治療という別の手段を取り入れるようになってから様々な症状を改善できる事を実感しています。
漢方治療を取り入れる理由は
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以上のような理由で漢方治療を実施しています。
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鼻水、のどの痛み、せき、発熱などのいわゆる風邪の原因は90%がウイルスです。だから抗生剤は効きません。
ウイルスを直接治療する薬は、インフルエンザのタミフルやヘルペス、帯状疱疹に対する抗ウイルス薬ぐらいしかありません。
風邪のウイルスを直接たたく薬はありません。市販薬や医師が処方する薬にウイルスを減少・死滅させる効果はなく鼻水、咳、のどの痛み、熱の症状をやわらげているだけです。私たちが持っている白血球や抗体などの免疫機能がウイルスを減少・死滅させているのです。
「発熱は悪い状態で熱を下げないと体、特に頭によくない」と信じている方も多いと思いますが、実は体は熱を上げてウイルス増やさないようにしているのです。頭や体が非常に痛くてつらい時は一時的に解熱剤を使用してもよいですが、少しの熱で解熱剤を使ってしまうとウイルスが逆に増殖して風邪が長引く原因になる場合があります。
漢方薬は寒気の時に体を適度に温めて体の免疫の力を上げ風邪症状を早く直してくれます。風邪の時に、ねぎや生姜(ショウガ)を食べたりショウガ湯を飲んだりして体を温めると良いと民間医療的に治療している方がいますが良い方法です。漢方薬の成分にもショウガが含まれているものがあります。
麻黄湯(まおうとう)という漢方薬は、インフルエンザ薬のタミフルと効果は同じであったとの臨床試験もあります。また麻黄湯とタミフルを併用する事でタミフル単独より早く治ったという結果も出ています。また漢方薬はたくさんの種類があり患者さんの体力やかぜの時期を考慮して、オーダーメイド感覚で治療できます。
整形外科領域の骨や関節、筋肉に関係する痛みには、痛み止めの内服や湿布が使われます。しかし痛み止めには、胃腸や腎臓機能を悪くしたりする場合があり高齢者や元々胃や腎臓が弱い人には注意が必要です。
また痛み止めが効きづらい事もあります。一般に痛み止めとは 消炎鎮痛剤といって熱をとり症状を抑える事が主な作用です。慢性的な痛みの場合は、血流が悪くなって痛みの成分がたまり症状がとれない場合があります。お風呂や温泉に入ったりして温まると痛みが和らぐ事を経験した方もいる事でしょう。
痛い所が熱を持っていたり赤い場合は消炎鎮痛剤が患部を冷やす方向に向かわせるため良いですが、痛い所が冷えていたり、温まるとよくなる場合は温めたり血流を良くする成分のある漢方薬の方が効果を示す場合が多いです。残念ながら西洋薬には温めて直すような薬はほとんどありません。
漢方薬は急性期の熱をもった痛みから、痛みが慢性化して冷えや血流不足が原因の痛みまで幅広く対応でき、そして胃や腎臓に問題がある人にも選択できる治療法です。西洋医学でうまくいっていない方は一度漢方という切り口で対処してはいかがでしょうか?
頭痛において、脳出血などの怖い病気は少ないのが一般的です。慢性的な頭痛のほとんどが①片頭痛 ②緊張型頭痛です。
たまに市販の痛みなどを飲む事で対処できている人が多いと思いますが、
ア)胃腸が弱く消炎鎮痛剤が飲めない イ)片頭痛をお持ちの方で冷えや胃腸症状、生理痛などの症状も持ち合わせている人 ウ)消炎鎮痛剤の服用回数が多くなり、薬剤性頭痛が考えられる人 |
などで役に立ちます。
不眠症、不安神経症に対しては睡眠薬や抗不安薬というものが使われてきました。効果も早く出てたくさんの人に処方されています。薬のほとんどがベンゾジアゼピン系薬剤という種類に分類されています。
しかしベンゾジアゼピンには、長期使用で依存性や耐性(徐々に効かなくなる事)や認知機能や判断力の低下、ふらつき、眠気の持越しなどの問題が近年クローズアップされ使用する場合はなるべく短期にしようという医療界の流れが強まっています。
漢方薬の中には不眠、不安、イライラなどの精神症状に対処できるものがあります。漢方薬には依存性や耐性、認知機能の低下等の副作用がなく、漢方から試すのが良いと思います。また長年ベンゾジアゼピン系睡眠薬を飲んできた場合に急にやめようと思っても難しい場合が多く、漢方薬を併用しながら徐々にベンゾジアゼピン系睡眠剤を減らしていくという方法もあります。