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内科・外科・循環器内科
消化器内科・小児科・呼吸内科
岩本医院
〒306-0515
茨城県坂東市沓掛850
TEL:0297-44-2033

クリニック案内

アクセス

  • 電車
    東武野田線 愛宕
    つくばエキスプレス
     守谷駅から車で30分
    関東鉄道常総線
     石下駅より車で20分

医院名
岩本医院
院長
岩本 康人
住所
〒306-0515
茨城県坂東市沓掛850
診療科目
内科・外科・循環器内科・消化器内科・小児科・呼吸内科
電話番号
0297-44-2033

気管支喘息(きかんしぜんそく)

喘息とは

空気の通り道である気道に慢性的な炎症(赤いはれ)が起こり、刺激に敏感になっている状態が生じます。そこに様々な刺激(風邪、ホコリ、けむり、寒暖差、気圧差など)が加わり、気道が狭窄を起こす病気を気管支喘息といいます。ぜんそくは重症になると命に関わる事もある病気で以前は1年に6000人前後、最近では2000人が亡くなっています。

発症のしくみ

ぜんそくの患者さんの気道は健康な人と比べて細くなっています。ここに冷たい空気やほこりなど何らかの刺激が加わると気道の周りの筋肉が縮んで気道がより狭くなり、せきやヒューヒュー、ゼーゼーといった音がでる喘鳴(ぜんめいもしくはぜいめい)がおこります。これが喘息発作です。喘息がなぜ発症するかは詳しく分かっていませんが体質などに以下のような要因が加わって発症すると言われています。

  1. アレルギー性:小児喘息の多くがアレルギー性で頻度が多いのがダニ、ハウスダスト(家のほこり)、動物のふけなどです。
  2. 非アレルギー性:原因物質が特定でないもので「かぜ」、「大気汚染」、「香水などの刺激物」など

発症のしくみ

大人のぜんそく

大人が喘息になる経過は3つに大別されます。

  1. 小児喘息が治らず、そのまま大人になってからも続く。
  2. 小児喘息が治ったあと、大人になって再発する。
  3. 大人になって初めて発症する。

早期発見のために

喘息は「発作の起こる時期」と「安定した時期」を繰り返します。過敏な気管支は元に戻らず、特に刺激がない場合は喘鳴や呼吸困難などの強い発作が起きず軽い咳だけの事もあり病気に気づきにくい事もあります。咳の後に喘鳴があったり、咳が3週間以上続く場合は喘息を疑う必要があります。喘息以外に主にタバコによっておこる慢性閉塞性肺疾患(COPD)結核(けっかく)、マイコプラズマ肺炎、肺がんなどの呼吸器の病気や心不全の可能性もあり放置せず医師に相談する必要があります。

検査

検査

① 聴診
聴診器で呼吸音を確認します。喘息の発作中は、ピューピューといった音が聴取できます。しかし喘息の発作は夜間に起こりやすいため、昼間の受診時には異常な音が聞こえない事も多くあります。

②胸部レントゲン検査
一般に気管支喘息では、胸部レントゲンに異常をきたしません。しかし長引く咳などで結核や肺癌などが見つかる事もあり時に必要な検査です。

③呼吸機能検査
スパイロメーターという機械を使い1回にどのくらいで息が吐けるのかを調べます。

④血液検査
ハウスダスト、ダニ、動物のふけなどにアレルギーがあるか調べます。
白血球の中の好酸球の数、割合を調べます。

日常での注意点

①アレルギーの原因物質を避ける

①アレルギーの原因物質を避ける
アレルギーのある人は、原因となるダニやほこりなどをできるだけ除き、室内を清潔にしましょう。

②かぜ、インフルエンザの予防

②かぜ、インフルエンザの予防
手洗い、マスク、予防接種などで予防します。

③刺激物を避ける
たばこ、香水、辛い食べ物などの刺激物は避けます。

④喘息日記、ピークフローメータを活用

④喘息日記、ピークフローメータを活用
症状、せき、薬の量、吐き出した息の速度を測るピークフロー値などを記録し自分の状態を把握します。

治療

ぜんそくの薬物療法は、発作を起きないように予防することが何より大切です。継続的に発作予防の薬を使う事で、症状が安定します。

発作が起きた時

ぜんそくの患者さんの気管支は健康な人と比べて過敏状態になっています。 様々な刺激(かぜ、寒冷、気圧、湿度特に乾燥、ほこり、けむり)により気管支が狭くなります。狭くなると咳やヒューヒュー、ゼーゼーと喘鳴が聞こえ、呼吸が苦しくなる場合があります。発作が起きてしまったら、即効性の気管支拡張薬(メプチンの吸入薬など)を使います。1時間に3~4回使用しても症状が治まらない時は、救急で医療機関を受診する必要が出てきます。医療機関では、気管支を拡張し炎症を抑える点滴や酸素吸入を行います。

発作を予防する

発作を予防する

発作を予防するためには、気道の慢性的な炎症を抑える吸入ステロイドを使用します。この薬を継続的に使うことで症状を予防することができます。この他に気管支拡張薬として作用の長い「長時間作用型のβ2(ベータツー)刺激薬(セレベントなど)」や、「徐放性テオフィリン(テオドールなど)」、抗アレルギー薬として「ロイコトルエン受容体拮抗薬(キプレスなど)」を使用します。
吸入ステロイドは通常1日1~2回使います。患者さんの重症度によって吸う回数や量を調整します。ステロイドというと副作用を心配される人もいますが、飲み薬のステロイドと違って吸入用のステロイドは使用する量も少なく、基本的に気管支に作用するため全身への影響はほとんどなく妊婦さんでも使用することが可能です。
最近では発作予防する吸入ステロイドと長時間作用型の気管支拡張薬が一つに配合されたもの(アドエア、シンビコート、フルティホームなど)があります。
大切なことは、症状が落ち着いたからと自己判断で薬をやめてしまわないことです。安定している状態が長くつつけば、薬の量も減らすことが可能で薬を中止して様子を見る事も可能になります。逆に頻繁に発作を繰り返してしまうと治りづらくなり、薬の量も結果的にたくさん必要になり、入院の必要性や時には命に関わる場合もあります。
吸入薬をついつい忘れてしまう方は、洗面所に吸入薬を置いて朝晩の歯磨きの時にいっしょに吸入するのも良いでしょう。